介護福祉士ってどんな資格?
具体的になにするの?
ホントに必要な資格なの?
そんな疑問にお答えします。
介護福祉士とはなんですか
定義はこんな感じ
『社会福祉士及び介護福祉士法 (第一章第二条2)』によると、
「介護福祉士とは、登録を受け、介護福祉士の名称を用いて、専門的知識及び技術をもつて、身体上又は精神上の障害があることにより日常生活を営むのに支障がある者につき心身の状況に応じた・・・」
ようするに、とにかく国家試験に合格して、
- 登録すれば「介護福祉士」と名乗ってOKです。(名称独占資格)
- ちゃんとプロ意識を持って、高齢者や身体の不自由な人の介護してください。
- それと、「たんの吸引」とかやるときはドクターの指示要ります。
- あと、周りの人たちの指導とか、いろいろよろしく。
ということらしいです。ざっくりです。
介護福祉士は国家資格
ケアマネージャーや介護職員初任者研修(旧ヘルパー2級)は公的資格。
介護福祉士は、介護分野で唯一の国家資格です。
国家資格とは、国の法律に基づいて実施する試験に合格した者に与えられる資格。
文部科学省のHPによれば、
「法律によって一定の社会的地位が保証されるので、社会からの信頼性は高い。」
のだそうです。なるほど。
介護資格のこれから
国としては介護従事者を
・初任者研修修了者
↓ (実務者研修後、国家試験)
・介護福祉士
↓ (実務経験7~8年以上)
・認定介護福祉士(仮称)
というキャリアパスに一元化する構想です。
介護人材の資質向上を図ることが目的です。
介護福祉士とはなにをする
法の定義にもあるように、介護福祉士は、
「日常生活を営むことに支障がある人に対して、その人の心身の状態に応じた介護をすること」
を業とします。
以下、実際にすることリスト、あげてみます。
身体介護
- 食事の介護・・・基本の食事介助、自助具や介護食の工夫、嚥下障害や低栄養への配慮、脱水予防
- 口腔ケア・・・起床時、食後、就寝前の口腔ケア、義歯の取り扱い
- 排泄の介護・・・オムツやパッド交換、トイレ誘導、ポータブルトイレの利用介助
- 入浴の介護・・・基本の入浴介助、機械浴の対応、手浴・足浴、清拭、整容介助
- 着脱の介護・・・衣服の更衣・着脱介助、片麻痺者への配慮、衣服の選定
- 移動の介護・・・歩行介助、車いすの介助、ベッド上の体位交換
- 服薬の介護・・・服薬の管理と介助
- 医療の介護・・・胃ろう・消化管ストーマ・尿道留置カテーテル・在宅酸素などの管理や介助(医療との連携)
生活援助
- 調理・・・メニューや食材への配慮、利用者の状態に合わせた介護食選定
- 洗濯・・・衣服の清潔保持、利用者の健康状態や気温変化への配慮
- 掃除・・・住環境の清潔保持
- 買い物・・・買い物代行や同行、出入金の記録
相談援助
- コミュニケーション・・・傾聴や声かけ、身体・心理状態の観察や配慮
- 介護計画・・・ミーティング・ケアカンファレンスでの情報発信や共有
- 記録・・・介護記録や報告書の作成、フェイスシート・個別援助計画などの作成
事業所や施設によりますが、だいたいこんな感じでしょうか。
介護福祉士はリーダー職を任されることも多いので、職員のシフト管理や指導、管理者会議への出席などもプラスされます。
介護福祉士資格は必要ですか
なくてもいいけど・・・
介護福祉士などの資格がなければ、介護業界では働けない?
いいえ、無資格でも働けます。ただし、職種などに制限がかかります。
以下、資格が必要な例です。
- 訪問介護員・・・介護職員初任者研修終了者(旧ホームヘルパー1級・2級課程、介護職員基礎研修修了者)
- サービス提供責任者・・・介護福祉士、実務者研修修了者、(旧ホームヘルパー1級、介護職員基礎研修修了者)など
- 生活相談員・・・介護福祉士、介護支援専門員、社会福祉主事任用資格 (都道府県により条件あり)など
※サービス提供責任者は「介護職員初任者研修(旧・ホームヘルパー2級)修了+実務経験3年以上」でもOKですが、介護報酬が10%減算されます。
あるほうがいいです
介護業界で、どんな働き方をしたいですか?
「気楽にパート勤めしたい。」
というのなら、無資格でも問題ないと思います。
「本気でやりたい。」「正社員で働きたい。」
という人は、介護福祉士を目指すべきです。
介護福祉士は、介護の専門知識と技術を持った存在とみなされます。
資格取得で得た知識は、必ず自信につながります。
あと「国家資格もってます」ってなんかうれしいですし。