介護福祉士試験

介護福祉士になるには?受験資格まとめ

 

介護福祉士の資格取得方法を3つのルート別にまとめます。

実務経験ルートでの受験資格

 実務経験3年以上

  • 従業期間3年(1,095日)以上、かつ従事日数540日以上
  • 実務期間の計算時点を(旧)「筆記試験受験日まで」→(新)「年度末まで」に変更

 現行の実務経験「3年」については、介護福祉士国家試験受験時点で計算しているため、最も一般的と想定される4月からの採用者については、採用4年目より 介護福祉士資格の受験資格を有することとなっているが、実務者研修の導入と合わせ、 年度末に受験資格3年を満たす見込みがある者について、介護福祉士国家試験の受験資格を有することとする取扱いとする。

 

(平成27年2月25日 厚生労働省 社会保障審議会 福祉部会福祉人材確保専門委員会「2025年に向けた介護人材の確保」(PDF)より)

 

実務経験の範囲は、厚生労働省の通知等により定められています。

児童・高齢者・障害者分野およびその他の分野、介護等の便宜を供与する事業などの

対象施設において、介護等の業務に従事したと認められる職種が受験資格の対象になります。

《参考》

公益財団法人 社会福祉振興・試験センター

 

 

実務者研修の修了が必須

「実務者研修」は、地方厚生(支)局長の指定を受けた実務者養成施設等で実施されます。

講座の受講スタイルは通信+通学制がほとんどで、費用は所有資格やスクール・講座によって異なります。

すでに取得している資格により、受講科目が一部免除されます。

各資格保持者の受講時間は以下のとおり。

  • 介護職員基礎研修・・・50時間(400時間免除)
  • ホームヘルパー1級・・・95時間(355時間免除)
  • ホームヘルパー2級・・・320時間(130時間免除)
  • 介護職員初任者研修・・・320時間(130時間免除)
  • ホームヘルパー3級・・・420時間(30時間免除)
  • 介護に関する入門的研修・・・430時間(20時間免除)
  • 資格なし・・・450時間(免除なし)

《詳しくはこちらで》

実務者研修とは 通信講座の内容と費用は?

実務者研修の通信講座 比較一覧(都道府県別)【2020】

 

福祉系高校ルートによる受験資格

福祉系高等学校等

介護福祉士養成課程の基準を満たす高等学校及び中等教育学校において、所定の教科目・単位数を修めて卒業した者。(卒業見込みを含む)

 

特例高等学校等

平成21年4月1日から平成26年3月31日までに、介護福祉士養成課程の基準を満たす特例高等学校等に入学し、所定の教科目・単位数を修めて卒業した後、9ヶ月以上の介護等の業務に従事した者。

 

(福祉系高校ルート)

福祉系高校については、地域における介護人材の養成機会確保のために重要な基盤であり、現行の体系を維持することを基本としつつ、以下のような取組を進めるべきである。

○ 地域における介護福祉士の育成機会を維持する観点から、平成25年度までの経過措置として実施していた「特例高校」を卒業し、9 月以上の実務経験を経た場合に、介護福祉士国家試験を受験することができる特例について、改正カリキュラムによる 国家試験導入が開始される平成34年度を見据え、平成28年度から平成30年度までの入学者を対象として、時限的な措置として再実施することとする。

○ 加えて、他業種からの参入を促進する観点から、通信課程の活用を推進する。具体的には、改正カリキュラム対応の国家試験が開始される平成34年度を見据え、平成28年度から平成31年度までの入学者については、平成25年度までの経過措置として実施していた「通信課程」と同様、2年間の学習と9月の実務経験により、平成32年度以降の入学生に対しては、改正カリキュラムによる3年間の学習での受験資格を認めることが考えられる。

 

(平成27年2月25日 厚生労働省 社会保障審議会 福祉部会福祉人材確保専門委員会「2025年に向けた介護人材の確保」(PDF)より)

 

 

養成施設ルートによる受験資格

養成施設ルートは4つ

  • 2年制以上の養成施設(専門学校、短期大学、大学)を卒業
  • 福祉系の大学で指定科目を履修した後、1年制の養成施設を卒業
  • 社会福祉士養成施設等を卒業した後、1年制の養成施設を卒業
  • 保育士養成施設を卒業した後、1年制の養成施設を卒業

国家試験の義務化へ

《~平成28年度の卒業者》

→養成施設卒業と同時に介護福祉士資格が付与される。

《平成29年度~の卒業者》

→養成施設卒業者に対し、国家試験受験資格が付与される。

 

ただし、平成29年度~平成33年度の養成施設卒業者については、

以下の経過措置が講じられています。

 

1.卒業から5年間、暫定的に介護福祉士資格を付与(国家試験の受験は任意)

2.その5年間に以下のいずれかを満たせば、6年目以降も介護福祉士資格を保持できる

(ア)卒業後5年以内に国家試験に合格すること

(イ)卒業後5年間連続して介護の実務に従事すること

※アとイのいずれも満たせなかった場合も、国家試験の受験資格は有しており、

国家試験に合格することで、介護福祉士資格を取得することができます。

 

令和4年度以降の養成施設卒業者については、国家試験受験が義務化されます。

 

《参考》

厚生労働省 社会保障審議会(福祉部会福祉人材確保専門委員会)

 

 

まとめ

 

厚生労働省は「資格取得方法の一元化」を掲げ、介護福祉士試験の改革を進めています。

科目別(単位制)合格認定制度の導入など、今後の制度改正にも注目したいところです。

 

過去2回の施行延長を経て、平成28年度から実務経験ルートの実務者研修修了が必須となりました。

受験年の前年12月末までに、研修を修了しておく必要があります。

資格取得に向けて、早めに計画を立てましょう。

実務者研修とは 通信講座の内容と費用は?

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